2016年、新米のご案内。
|Posted:2016/09/02 07:51|Category : 農業日記|
今年は稲の生育が早く、新米の収穫も例年より早まりそうです。
今年から値上げを決意いたしまして、お客様には下記のとおりご案内のお手紙を申し上げました。
どうかご理解いただけましたら幸いです。
お客様へ
前略、
いつも私のお米をお買い上げいただき誠にありがとうございます。
例年のとおり御米のご注文を承る旨のご連絡を申し上げたくお便りいたしましたが、今年は早めにお知らせしております。
実はお米の値段を改定し値上げをさせていただきたく、そのお願いもあり早めにお便りいたしました。
今の御米の値段は18年ほど前に設定したものです。
値段はほとんど利益を考えない価格で販売させていただいてきました。
例えば機械の購入費、修繕費や貯蓄などは全くない状態でやってまいりました。
と申しますのは、お米は、当初自分や身のまわりの知人の食べる分のみつくっておりましたので、利益は全く考えておりませんでした。
家族が食べるお米でしたから、安全なものを作りたく完全な無農薬で作ってまいりました。
それが、だんだんと皆様からご要望をいただくようになり田んぼの経営面積も増えて、今は稲作経営主体の農家となりました。
稲作は僕にとっては大好きな仕事で、そのことは本当にありがたいことと思っております。
稲つくりを続けることができること自体が、一種のボーナスと考えてきたので利益の薄いことはほとんど気になりませんでした。
また、今の値段設定では栽培の失敗が許されませんから、稲作の技術を磨くのには大変良いことだったと思います。
しかし昨年、収穫量が減収してしまいまして、経済的に大打撃を受けまして、大変困っております。
減収とはいえ、一般の無農薬栽培の全国平均と比べれば豊作の部類で、反収360キロ平均でした。(例年は500キロほど)
また、昨年の稲は姿としては理想的で、結果としての品質も自分としては満足いくものでした。
なので栽培の失敗とは考えていません。
明らかな反省点があれば希望もあるのですが、今年も大きく栽培法を変えるということはありません。
また完全に無農薬栽培なので比較的結果は安定しないということは常にあります。
それでも、自分が、「良い姿だなあ」と思える稲つくりに集中していきたいのです。
もし今の値段設定で、あと一年、昨年並みの作柄になったら、経営としては完全に破たんします。
昨年秋、収穫が終わった時点では、経営としての稲つくりは諦めるべきか、と思い悩むほどでした。
品質を重視して栽培をしていく以上、結果として、ですが、昨年と同じ収穫量になることはこれからも十分あり得ます。
その場合も、何とか食べていける値段に設定したい、ということがございます。
もう一つの値上げの理由があります。
自分のお米には明らかな欠点があります。
それはお米を収穫した後の作業について自らの機械、施設がなく、不完全であるということです。
ぼくは機械代やその維持修繕費などを値段に組み込んでいません。
それで、お客様にとくにご迷惑をおかけしているのが収穫以降、精米の段階での品質です。
稲つくりそれ自体に関しては毎年、その時々の最善の仕事ができていると思います。
しかし、収穫後のもみすり、精米については機械も小さいものしかなく、時には外部に委託してやっております。
そうすると仕上りも不安定で時折お客様にご意見を頂戴します。
未熟米なども混入しやすいし、小さい砂粒などの異物も入ってしまうことがあります。(プロに頼んでも完全になくなることはないのですが)
これらの点は、長年改善したいと思いつつ、取り組むための金銭的余裕がまったくありませんでした。
値上をして、なおかつ豊作の場合、少しずつ精米機、選別機、石抜き機、などを買いそろえる可能性が生じます。
値段を上げたからといって、今はまったく貯金がないものですから、すぐに機械類をそろえて、品質が改善できるわけではありません。
また昨年の収量減の余波があることは確実なので、しばらくは大変です。
しかしながら機械費用を見込んだ値段設定にして、今後少しずつ改善していきます。
以上のような理由でお米の値上げを決意いたしました。
それで、ことしからの値段ですが、1キロ当たり、
白米650円、玄米590円、モミ440円(消費税はいただきません、送料は別となります)
とさせていただきたいのです。
それでも、無農薬のお米を天日干しにして仕上げたお米ではおそらくこれ以上安いお米もあまりないのではないかと存じます。
また、これからも値段以上のお米を目指してよい仕事をしてまいります。
今年もとても姿の良い、きれいなイネに育っております。
今のところ最善の処置をしながらここまでこれたと思っております。
皆様にはご負担をおかけしてしまいますが、どうか事情をご理解いただき、今後とも変わらずご愛顧いただけましたら幸いです。
皆様のご注文をお心よりお待ちしておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
山本晃司
今年から値上げを決意いたしまして、お客様には下記のとおりご案内のお手紙を申し上げました。
どうかご理解いただけましたら幸いです。
お客様へ
前略、
いつも私のお米をお買い上げいただき誠にありがとうございます。
例年のとおり御米のご注文を承る旨のご連絡を申し上げたくお便りいたしましたが、今年は早めにお知らせしております。
実はお米の値段を改定し値上げをさせていただきたく、そのお願いもあり早めにお便りいたしました。
今の御米の値段は18年ほど前に設定したものです。
値段はほとんど利益を考えない価格で販売させていただいてきました。
例えば機械の購入費、修繕費や貯蓄などは全くない状態でやってまいりました。
と申しますのは、お米は、当初自分や身のまわりの知人の食べる分のみつくっておりましたので、利益は全く考えておりませんでした。
家族が食べるお米でしたから、安全なものを作りたく完全な無農薬で作ってまいりました。
それが、だんだんと皆様からご要望をいただくようになり田んぼの経営面積も増えて、今は稲作経営主体の農家となりました。
稲作は僕にとっては大好きな仕事で、そのことは本当にありがたいことと思っております。
稲つくりを続けることができること自体が、一種のボーナスと考えてきたので利益の薄いことはほとんど気になりませんでした。
また、今の値段設定では栽培の失敗が許されませんから、稲作の技術を磨くのには大変良いことだったと思います。
しかし昨年、収穫量が減収してしまいまして、経済的に大打撃を受けまして、大変困っております。
減収とはいえ、一般の無農薬栽培の全国平均と比べれば豊作の部類で、反収360キロ平均でした。(例年は500キロほど)
また、昨年の稲は姿としては理想的で、結果としての品質も自分としては満足いくものでした。
なので栽培の失敗とは考えていません。
明らかな反省点があれば希望もあるのですが、今年も大きく栽培法を変えるということはありません。
また完全に無農薬栽培なので比較的結果は安定しないということは常にあります。
それでも、自分が、「良い姿だなあ」と思える稲つくりに集中していきたいのです。
もし今の値段設定で、あと一年、昨年並みの作柄になったら、経営としては完全に破たんします。
昨年秋、収穫が終わった時点では、経営としての稲つくりは諦めるべきか、と思い悩むほどでした。
品質を重視して栽培をしていく以上、結果として、ですが、昨年と同じ収穫量になることはこれからも十分あり得ます。
その場合も、何とか食べていける値段に設定したい、ということがございます。
もう一つの値上げの理由があります。
自分のお米には明らかな欠点があります。
それはお米を収穫した後の作業について自らの機械、施設がなく、不完全であるということです。
ぼくは機械代やその維持修繕費などを値段に組み込んでいません。
それで、お客様にとくにご迷惑をおかけしているのが収穫以降、精米の段階での品質です。
稲つくりそれ自体に関しては毎年、その時々の最善の仕事ができていると思います。
しかし、収穫後のもみすり、精米については機械も小さいものしかなく、時には外部に委託してやっております。
そうすると仕上りも不安定で時折お客様にご意見を頂戴します。
未熟米なども混入しやすいし、小さい砂粒などの異物も入ってしまうことがあります。(プロに頼んでも完全になくなることはないのですが)
これらの点は、長年改善したいと思いつつ、取り組むための金銭的余裕がまったくありませんでした。
値上をして、なおかつ豊作の場合、少しずつ精米機、選別機、石抜き機、などを買いそろえる可能性が生じます。
値段を上げたからといって、今はまったく貯金がないものですから、すぐに機械類をそろえて、品質が改善できるわけではありません。
また昨年の収量減の余波があることは確実なので、しばらくは大変です。
しかしながら機械費用を見込んだ値段設定にして、今後少しずつ改善していきます。
以上のような理由でお米の値上げを決意いたしました。
それで、ことしからの値段ですが、1キロ当たり、
白米650円、玄米590円、モミ440円(消費税はいただきません、送料は別となります)
とさせていただきたいのです。
それでも、無農薬のお米を天日干しにして仕上げたお米ではおそらくこれ以上安いお米もあまりないのではないかと存じます。
また、これからも値段以上のお米を目指してよい仕事をしてまいります。
今年もとても姿の良い、きれいなイネに育っております。
今のところ最善の処置をしながらここまでこれたと思っております。
皆様にはご負担をおかけしてしまいますが、どうか事情をご理解いただき、今後とも変わらずご愛顧いただけましたら幸いです。
皆様のご注文をお心よりお待ちしておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
山本晃司